2011年07月02日

番外編・伝統行事・虫送り

今日は色々所要があり山はお休みになりました、夕方から地区の伝統行事である「虫送り」に参加をしてきました。

「虫送り」とは地域の豊作と無病息災を祈って先人達が昔から行ってきた区の伝統行事です、昭和20年代まで毎年行われていましたが時代の流れとともにいつしか廃止となっていました。

そんな中、「虫送り」の復活を願う方々の力により再現され、区の毎年行事となり老若男女の参加を得て伝統行事が行われています、この時期の風物詩として、又、区民の楽しみと親交の場所にもなっています。

虫送りとは(にわか仕込みですが)

夏の土用の前の「亥の日」の夕方に行われていたそうです。

農薬の無かった昔、害虫の駆除を目的として集落の境まで松明の火で虫を送って行く祈願行事であり、又、娯楽の無かった時代のお祭り的な要素と地主や庄屋から振る舞い酒にあづかる事ができ、1杯飲める楽しみがある所から昭和20年代まで続けられてきました。

「奉斎實盛大神五穀豊熟諸願令成就給所」「サムハラ」と書いたのぼり旗と、藁で作った「サネモリ」さんを竹竿の先に吊るし先頭にして、鐘と太鼓を打ち鳴らし掛け声をかけながら松明の火を揺らしながら、夏の日の夕暮に五穀豊穣を願って繰り広げられた哀愁のある伝統行事です。

「サネモリ」とは斎籐別当實盛氏であり、1183年(寿永2年)木曽義仲が平氏を北陸に攻めた時、信濃の住人手塚太郎と組討している時稲株に足を取られて打ち取られ、この恨み、のちの世に害虫となって日本中の稲を食いつくしてやると言い残して死んだと言う伝説があり、その霊を祭ったものとか、田植えの後の「サノボリ」、田の虫を意味する「さの虫」が訛ったものとか色々言われがあります。

「サネモリ」さんは馬に乗って手綱を引き、チョンマゲを結い髭を生やして手には稲の虫が入った袋を持っています。

掛け声

イーネノムーシャラ、グーシャラコイ、サーネーモーリャーサーキダチャー、サーネーモーリャーサーキダチャー、ヨロズノムーシャー、オートモセー、オートモセー

(稲の虫よこっちへ来なさい、實盛さんが先を歩いて行かれますので後を付いて行きなさい、又、すべての虫もこちらに来て實盛さんのお伴をしなさい)

18:00 区の最北にある大師堂へ区民の皆さんが集まって来ます、大人はビールとおつまみ、子供はジュースにパン、そしてお菓子が振る舞われます…

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18:30 区長さんの挨拶から行事が始まりました。

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「のぼりや「サネモリ」さんが出番を待っています。

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18:40 大松明に火が、順次小松明にも火が灯されていきます…

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18:43 「のぼり旗」、「サネモリ」さんを先頭に、鐘、太鼓を打ち鳴らし掛け声をかけながらゆっくりと虫送りの始まりです。

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イーネノムーシャラ、グーシャラコイ、サーネーモーリャーサーキダチャー…

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ヨロズノムーシャー、オートモセー、オートモセー…

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農道の中をゆっくりと区の最南に向かって列は進みます…

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昔は村の最南より次の村へ松明の火を繋ぎ、最後は市川の河原で松明を燃やしたのですが、今は集落センターまで戻り松明を集め燃やします。

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19:25 最後に「のぼり旗」、「サネモリ」さんを火の中に入れると「虫おくり」は終了です。

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16時頃から降り始めた雨も区民の皆さんが集まる頃には上がり、無事「虫おくり」を開催する事ができました。

神河町東柏尾区の夏の風物詩、鐘と太鼓と掛け声と松明行列の虫おくり、大人には幼き日が蘇り、幼き子には故郷の夏の思い出として心に残る事でしょう…

この伝統行事に興味のある方はいらっしゃいますか?来年もこの季節に開催されます、感動と哀愁、故郷の風情を区民の皆さんと一緒に楽しんで見ませんか、心からお待ちしています。

posted by 山ちゃん at 23:19| Comment(6) | TrackBack(0) | 番外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スゴイ!! スゴイ!!

復活とはいえ毎年行われているとは 山ちゃんちの地区の結束はすごいですネ 珍しい行事を引き継がれているのですネ!!
 
ブログの表題を見たとき 私は虫送りとは身体の虫を退治する行事(庚申信仰)かなと思ってました 稲の外注を退治する行事なんて全然知らなかったです 勉強になりました。 
Posted by ユウ at 2011年07月03日 21:38
 山ちゃんの地区は虫送りが復活したとは聞いていたのですが、
私はまったく見たことがないので、どんなのかとおもっていました。
レポートをみて、想像がつきました。

手元に、但馬の年中行事という本があり、
その中の虫送りのところを読み返していました。
そこにはいくつかの地域の様子がかいてありますが、
掛け声が栃原と全く一緒です。
でも、はやり、ここでも、昭和17、18年頃が最後になったそうです。
やはり、時代の流れやったんでしょうね・・・。
作畑でも、とんどの夜に狐がえりという行事がありますが、
はやり、昭和30年ごろになくなりましたが、虫送りのように、最近復活しました。
これからも、ぜひ、伝統行事のレポートもお願いします。
(でも、ブログのコンゼプトと少しずれてしまうのでしょうか・・・)

Posted by ともみ at 2011年07月03日 23:05
山ちゃんおはようございます。

ひと味違ったレポートをありがとうございます。わがふるさとには虫送りの行事はありませんでしたが、のどかな掛け声がユーモラスですね。
ともみちゃんもまっ青、興味たっぷりの内容です。
明日から帰郷、ついでにひと山越えてきます。
Posted by オンシュガー at 2011年07月04日 08:20
ユウさん 今日は

復活して約10年ぐらいになるようです
地区役員を中心に、各種団体の協力を得て新体制が確立されました。
私も微力ながらお手伝いをしています、温故知新、結構皆さん楽しまれています。
Posted by 山ちゃん at 2011年07月04日 16:47
ともみちゃん 今日は

虫おくりは北海道を除く全国で行われていたようです、栃原の掛け声が一緒でもおかしく無いですね
祖父に作ってもらった松明を持って参加した記憶があります、今回は久しぶりの参加でしたが幼き日の思い出がよみがえったのは言うまでもありません

今回はともみちゃんに影響され、伝統行事を取り上げてみました。
時々番外としてこんな記事をと考えています。
Posted by 山ちゃん at 2011年07月04日 17:01
オンシュガーさん 今日は

のぼり旗やサネモリさんを先頭に、鐘と太鼓を打ち鳴らし掛け声かけて松明の列が…
農道を進む姿に昔の面影を十分感じる事ができます。
2009年11月28日、姫路市文化センターで開催された「魅力いっぱいの地域展」にて紹介した事もある伝統行事です。
こんな故郷があるって良い事ですね(^^)

それでは気をつけてお出かけ下さい
Posted by 山ちゃん at 2011年07月04日 17:12
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